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胸アツだったNBAジャパンゲームス2019

16年ぶりさいたまスーパーアリーナで実現

O-Media

NBAジャパンゲームス2019開催前日、レセプションで登壇した三木谷浩史楽天株式会社代表取締役会長兼社長(左)とアダム・シルバーNBAコミッショナー(右)
NBAジャパンゲームス2019開催前日、レセプションで登壇した三木谷浩史楽天株式会社代表取締役会長兼社長(左)とアダム・シルバーNBAコミッショナー(右)

 NBA新時代

そしてジャパンゲームスが帰ってきた

 

今シーズンのNBAは、日本のファンにとってはいつもと異なる高揚感の中で開幕をしています。ワシントン・ウィザーズのルーキー八村 塁選手の衝撃的デビュー、メンフィス・グリズリーズとの本契約獲得を目指す渡邊雄太選手の挑戦を筆頭に、理由はいくつもあります。

 

その中でも大きなものとして、10月上旬に楽天株式会社がホストとなり、NBAジャパンゲームス2019が開催されたことが挙げられます。NBAの試合が日本に再び帰ってくる――これは同イベントが最後に開催された2003年以来、ファンが待ち焦がれた出来事でした。

 16年前は、ロサンジェルス・クリッパーズとシアトル・スーパーソニックスがホーム&アウェイを交互に努め2試合を行う、レギュラーシーズン開幕シリーズでした。

当時、今大学を卒業する若者たちはまだ6歳。50歳代半ばのバスケットボール・ジャーナリスト(私のこと)もまだ30後半でした。クリッパーズの中心選手はエルトン・ブランド、コーリー・マゲッティー、クエンティン・リチャードソン。ソニックスにはラシャード・ルイスとブレント・バリーがいました。このチームはその後、2008年にオクラホマシティに移転。ニックネームがサンダーに代わりました。NBAジャパンゲームス2019に、トロント・ラプターズのレジェンドとして姿を見せたクリス・ボッシュにとって、2003-04シーズンはルーキーシーズン。クリーブランド・キャバリアーズがこの年のドラフト1巡目1位で指名したのがレブロン・ジェームス(現ロサンジェルス・レイカーズ)でした。

 

HOOPの編集長だった2014年にサンアントニオでNBAファイナルを取材した際、私はその年にNBAコミッショナーに就任したばかりのアダム・シルバー氏の囲み取材に参加する機会を得ました。「最後にNBAジャパンゲームスが開催されてからすでに10年以上たちます。日本のファンはどれだけ待てばよいのですか?」と尋ねると、シルバー氏は「It’s a good question」と切り出し、考えを語ってくれました。録音した音声データを今確認できないため一字一句を書き記すことができませんが、彼は日本に常に強い興味をもっており、市場の可能性を検討していると話しました。次のNBAジャパンゲームスがいつになるか明確には言えないものの、実績もありファンの反応が良いこともわかっているので、今後も注目していくという趣旨で、大いに勇気づけられたことを覚えています。

ドラフト1巡目9位指名でワシントン・ウィザーズ入りした八村 塁選手。開幕からスターター入りを果たし6試合消化時点で平均15得点、6リバウンドのスタッツは、予想も期待も上回る数字です。フォーブスの推定によれば、年俸(約5億円)と別にスポンサー契約が10億円越えで、これはNBAリーグ全体でも上位12人に入る数字だそうです
ドラフト1巡目9位指名でワシントン・ウィザーズ入りした八村 塁選手。開幕からスターター入りを果たし6試合消化時点で平均15得点、6リバウンドのスタッツは、予想も期待も上回る数字です。フォーブスの推定によれば、年俸(約5億円)と別にスポンサー契約が10億円越えで、これはNBAリーグ全体でも上位12人に入る数字だそうです

©NBAE


メンフィス・グリズリーズとの2ウェイ契約2シーズン目の渡邊雄太選手。9月11日に羽田空港で会ったときは、本契約へのアップグレードに向けた意欲を力強く話していました
メンフィス・グリズリーズとの2ウェイ契約2シーズン目の渡邊雄太選手。9月11日に羽田空港で会ったときは、本契約へのアップグレードに向けた意欲を力強く話していました

Takeshi Okada/O-Media


2003年以来16年ぶりのNBAジャパンゲームスは、2試合で4万人のファンを集めました
2003年以来16年ぶりのNBAジャパンゲームスは、2試合で4万人のファンを集めました

Takaomi Kowaguchi/O-Media