最新情報

渡邊雄太、NBAグリズリーズと契約

2ウェイ・コントラクトにサイン


NBAグローバルキャンプで実力を示した後、ブルックリン・ネッツの一員としてサマーリーグでも活躍した渡邊雄太選手が、7月20日(日本時間21日)に、NBAウエスタン・カンファレンスに所属するメンフィス・グリズリーズと2ウェイ・コントラクトと呼ばれる契約を結びました。これにより渡邊選手は、NBAのチームとサマーリーグ以外でプレイヤー契約を結んだ史上2人目の日本人プレイヤーとなりました(現Bリーグ リンク栃木ブレックスの田臥勇太選手以来)。公式戦に出場するまでは名実ともにNBAプレイヤーと呼ぶには早いとはいえ、これは歴史に残る出来事です。

身長206㎝の渡邊選手はサマーリーグで5試合(うち2試合はスターター)に出場し、平均9.4得点、4.2リバウンド、1.2アシスト、1.60ブロックを記録。現代NBAでニーズの高い“3&D(3PTシュートとディフェンスの能力が高いプレイヤー)”の典型である上、ミスの少なさと判断の良さ、さらにはレフティーであることも含め、多くの関係者の注目を浴びました。

2ウェイ・コントラクトは、2017-18シーズン前に導入された契約手法。この契約下にあるプレイヤーは、そのチームの傘下にあるGリーグチーム(グリズリーズの場合はメンフィス・ハッスル)に所属する一方で、シーズン中45日間だけNBAチームのロスター入りが認められるとのこと。ただし同契約下では2シーズンまでしかチームに所属できません(渡邊選手は2年契約)。

今後の展開は様々な可能性があります。ただ、秋の開幕前に行われる各チームのキャンプとプレシーズンゲームでは、グリズリーズの一員としてコートに立てる公算が強そうです。また、そこまでの頑張りによっては、早々に2ウェイではなくグリズリーズとの標準契約を手にする可能性もあります。また、考えも及びませんが、その後ほかのチームにトレードとなる可能性もないとは言えないでしょう。

最後にお金の話を調べてみると、2018-19シーズンにおいて2ウェイ・コントラクトのプレイヤーは、Gリーグから所属日数に応じて最大77250ドル(約860万円)を年俸として受け取るとのことです。また、NBAに所属した場合、その日数に応じて、チームからNBAのルーキー最低保証額(最大38万5000ドル/約4290万円)の日割り金額が支払われます。“新卒”としては非常に大きな金額であると同時に、さらにそれがドーンと膨らむ可能性があることになります。

いろんな意味で夢のある渡邊選手の2ウェイ・コントラクト。今後の活躍にますます期待しましょう!

 

Takeshi Shibata

O-Media/Ocean Basketball Club

 

<関連リンク>

渡邊選手のグリズリーズとの契約発表記事(グリズリーズ公式サイト)

Gリーグのサラリーに関する記事(Gリーグ公式サイト)