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NBA/WNBAへの登竜門
2016年には八村 塁選手も参加したBWB
2001年以降これまでに30ヵ国、38都市で計60回開催されたBWBは、世界最高峰のバスケットボールリーグNBA/WNBAへの登竜門としても知られており、今年NBAドラフトでワシントン・ウィザーズから日本人として初めて1巡目指名を受けた八村 塁選手(カナダ・トロント開催のBWBグローバル2016)をはじめ、現役スターを何人も輩出しています。
NBAの公式発表によれば、過去のBWBには129の国と地域から3,500名以上が参加し、そのうち69名がNBAでドラフト指名、もしくはフリーエージェント契約を果たしています。直近の2018-19シーズン開幕時の登録ロスターには、BWB出身者が過去最多の27人。その中には、トロント・ラプターズの一員としてNBAチャンピオンに輝いたパスカル・シアカム(カメルーン、BWBアフリカ2012)、マルク・ガソル(スペイン、BWBヨーロッパ2003)、さらにはこれまでに2度オールスターに選出されたジョエル・エンビード(フィラデルフィアセブンティシクサーズ/カメルーン、BWBアフリカ2011)らが名を連ねていました。2019年のNBAドラフトでは、八村選手を含む8選手が指名されましたが、これは2011年、2016年、2018年の6選手を上回る新記録でした。NBAがタレントの発掘のため、世界に視野を広げていることかわわかるデータです。
八村選手が参加したトロントでのBWBグローバル2016は、オールスター・ウイークエンド期間中に開催されていました。HOOPの編集長として現地入りしていた私は、幸運にも八村選手の奮闘をみることができました。2016年はちょうど、コービー・ブライアントの最後のオールスターゲームであり、エアジョーダンXXXの発売も重なったタイミング。例年とは異なる華やぎと緊迫感に包まれながら、現場にいたコーチやスカウトの方々から八村選手に対する好評価を聞くことができました。また、当時ジョージ・ワシントン大で活躍していた渡邊雄太選手についても高い評価を聞くことができ、日本の男子バスケットボールの将来は明るいと感じたものです。
今回集まった64人のプレイヤーには、日本からも男子5人、女子3人が含まれていました。この中から将来NBA/WNBA、あるいはBリーグやWリーグで活躍するスターの誕生が、十分期待できます。期間中の2日目には八村選手のサプライズ訪問もあり、キャンパーたちの意欲もいっそう高まったのではないでしょうか。
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